農林水産業に関する公約まとめ【第25回参議院議員通常選挙】

第25回参議院議員通常選挙(2019年・令和元年)における、農林水産業に関する各政党その他の政治団体の政策公約・選挙公約・マニフェストを比較できるよう、まとめたページです。

自由民主党

イノベーションを社会実装

  • 第 4 次産業革命の資源である「データ」を利活用するための戦略的体制整備を進め、AI、IoT 等を活用し、生産性の向上と、農業、医療、教育など各分野でイノベーションを創出します。また、キャッシュレス、自動走行など、暮らしをバージョンアップします。

(自由民主党「令和元年政策パンフレット」より引用)

農林水産業

  • TPPや日EU・EPAの下でも農業者が安心して再生産に取り組めるよう全力で応援するとともに、引き続き国益としての農業を守ります。
  • 家族農業、中山間地農業など多様で多面的な農業を守り、地域振興を図ります。
  • 米価安定のために、水田フル活用を推進します。
  • 森林環境譲与税を活用して、美しい森を守り、林業の成長産業化を進めます。
  • 「広域浜プラン」に基づき、新しい漁船の導入など、若者が働きたくなる漁業環境を整備し、浜の皆さんの生産性向上への取組みを支援します。

(自由民主党「令和元年政策パンフレット」より引用)

4⃣地方創生

地方創生

(中略)

  • 本格的なIoT・AI・5G等を広く利活用し、地域の抱える様々な課題を解決するとともに、農業、医療、教育、雇用、交通、防災、観光、行政等の分野におけるイノベーションを創出し、Society5.0に対応した持続可能な地域づくりを後押しします。

(中略)

農林水産業

  • 夢と希望の持てる農政新時代を切り拓きます。国民が求める多様な農産物の需要に応じた生産の拡大を進め、食料自給率・食料自給力の向上を図る対策を強化します。
  • 強い農林水産業を実現する産業政策と、家族農業経営も含め地域の多様な担い手が活躍できる農山漁村を創る地域政策を、車の両輪として力強く推進し、農業・農村の所得増大を目指します。
  • TPP11や日EU・EPAの発効による農林漁業者の不安を払拭するため、「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づき、引き続き、農林漁業者の経営発展を後押しするとともに、経営安定に万全を期します。拡充したマルキン等については、着実な実施により経営安定を図ります。日米物品貿易協定については、2018年9月に日米首脳間で、過去の経済連携協定で約束した内容が「最大限」と確認されたことを踏まえ、しっかり対応していきます。
  • 「2019年輸出額1兆円」目標の達成をバネに「輸出」を新たな稼ぎの柱とします。農林水産物・食品輸出プロジェクト(GFP)を通じた海外ニーズ・規制に対応できるグローバル産地の育成、海外の市場開拓、地理的表示(GI)も活用した地域産品のブランド化、輸出のためのインフラ整備、検疫・規制の課題解決、規格・認証の活用を進めます。
  • 米の需給と価格の安定を図るため、2018年産から見直した米政策を着実に定着させるとともに、米農家が所得向上を目指して自らの経営判断で作物を選択できるよう、飼料用米をはじめ戦略作物の本作化に向けた水田フル活用の予算(産地交付金を含む)は責任を持って恒久的に確保します。引き続きナラシ対策を安定的に実施します。
  • 国が策定する需給見通し等を踏まえ、生産者や集荷業者・団体が中心となって円滑に需要に応じた生産が行えるよう、関係者の主体的な取組みを促す全国農業再生推進機構(米の全国組織)に対し、支援を行います。
  • 米および米加工食品(米粉、日本酒を含む)の需要拡大に向け、海外市場の飛躍的拡大戦略など、内外の米の新市場開拓を強力に支援します。
  • 2019年から開始した収入保険の加入を促進します。保険料の掛金率1%程度で、農家ごとの平均収入の8割以上の収入が確保されます。米、野菜、果樹、たばこ、茶、しいたけ、はちみつなど、農産物全てが対象になります。
  • 「畜産クラスター事業」を推進します。中小家族経営を含む地域ぐるみでの生産基盤の強化を進め、力強い日本の畜産・酪農を構築します。チェックオフについて、引き続き検討を進めます。
  • 和牛の受精卵と精液が国外に持ち出されるという事案が発生したことにかんがみ、わが国固有の財産である和牛を守るため、関係者との連携を強化し、法改正を含めて制度の見直しを検討します。
  • 豚コレラについて、飼養衛生管理の徹底や野生イノシシ対策などまん延防止に全力を尽くすとともに、発生農家等の経営再開を支援します。中国などからのアフリカ豚コレラをはじめとする家畜伝染病や病害虫の侵入を防ぐため、空港や港における検疫探知犬の増頭、罰則適用の厳格化など、水際での検疫を強化します。
  • 「改正畜安法」に基づく補給金制度のもと、いわゆる「いいとこどり」を防止することにより指定生乳生産者団体の機能を発揮し、酪農経営の安定、あまねく地域からの確実な集乳を確保します。労働負担の軽減に資する機械の導入などにより酪農の働き方改革を推進します。
  • 「産地パワーアップ事業」を推進します。果樹・野菜・花きなど全ての農作物を対象に、品質向上・コスト低減や高収益作物・栽培体系への転換などそれぞれの地域の強みを活かした戦略的な取組みを支援します。
  • 都市農業の可能性を高めるため、都市農業の安定的な継続と都市農地の有効な活用を図る制度の適正かつ円滑な運用を進めます。
  • 農家負担のない農地整備事業を活用するとともに、農地中間管理機構をフル稼働させ、担い手の経営発展を支援します。農業委員会や関係機関がコーディネーターとなり、地域で一体となった話し合いに基づく人・農地プランづくりを進めます。
  • 若い担い手の確保のため、農業経営塾、農業高校、農業大学校等の体制整備を進めます。支援対象者年齢を引き上げ、親元就農における農地について利用権設定も対象となった新規就農者への交付金の活用や法人化を推進し、若者が農業分野で「就職・就農・起業」するとともに、女性農業者が一層活躍できる環境を整えます。また、新たな在留資格「特定技能」の枠組みも活用した農業や食品加工業、外食業における外国人材の円滑な受入れを支援します。
  • 成果の見え出した生産資材の価格引下げをさらに進め、農業者が生産資材を安定してより有利に仕入れることができる環境をつくります。卸売市場の活性化を含め、農産物を有利に販売できる流通・加工構造を構築します。
  • 種子の安定供給のため、これまでどおり、都道府県への地方交付税をしっかり確保します。わが国の農業の競争力を支える優良な品種が海外に流出しないよう、種苗法でしっかり守り、海外からの逆輸入も防止します。
  • 「農業農村整備事業」のコスト低減を図りつつ、着実に推進します。当初予算・補正予算を合わせて、2010年度の大幅削減前の予算を超える水準まで回復した本事業について、引き続き、予算の安定的確保を図ります。
  • 近年の豪雨・地震等、頻発する自然災害に対し、被災した農林漁業者の一日も早い経営再開に向けて、農業用ハウスの再建や崩落した園地の復旧等、きめ細やかな支援対策を継続的かつ適切に講じます。
  • 防災・減災、国土強靭化のため、ため池の保全管理の強化を図るとともに、3か年緊急対策において、農業用ハウスの補強、ため池の改修等を2018年度から3年間で集中的に実施します。
  • 6次産業化・地産地消・農商工連携を推進します。2020年に6次産業の市場規模を10兆円に拡大し、農業・農村の所得増大を目指します。
  • 農福連携を強力に推進します。障害者・生活困窮者の自立や高齢者の健康・生きがいの向上のための福祉農園の整備、障害者が農業技術を習得するための研修等を支援します。
  • 中山間地農業を元気にします。「日本型直接支払制度」を着実に推進するとともに、「中山間地農業ルネッサンス事業」等により、意欲ある地域・農業者を支援します。また、古民家などの活用を通じて、農村地域の伝統的な生活体験や交流を楽しむ「農泊」を地域が主体となって推進するなど、インバウンドの受入れも含め都市農村交流を促進します。
  • 棚田地域の振興に向け制度的枠組みを創設し、棚田の保全、観光資源化など棚田を核とした地域振興の取組みを支援します。
  • 鳥獣被害対策に全力で取り組みます。捕獲の強化、鳥獣被害対策実施隊の設置促進など、地域ぐるみの対策を推進します。ジビエ利用の拡大に向けた取組みを支援します。
  • JAグループが創意工夫により取り組んでいる自己改革を後押しします。准組合員の事業利用に関する規制のあり方については、農協組合員の判断に基づくものとします。
  • スマート農業を推進します。中山間地を含めロボット、AI、IoTなどの先端技術の生産現場への導入を加速化するとともに、国・都道府県・大学・民間企業の「知」の総力を結集し、現場と一体となって技術革新を進めます。
  • 林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を推進します。森林環境譲与税も活用し、新たな森林経営管理システムにより、意欲と能力のある経営者に森林の管理経営を集積・集約化するとともに、路網整備・間伐等を加速化します。
  • 近年の山地災害の激甚化を踏まえ、防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策において、治山事業や森林整備事業を2018年度から3年間で集中的に実施します。
  • 林業の新規就業者等多様な担い手を育成します。ICT等の新技術を活用した林業イノベーションを推進し、林業生産性を向上させます。CLT等新需要の拡大による国産材の利用拡大を図ります。花粉症対策苗木の植替え等を進め、花粉症ゼロ社会を目指します。
  • 水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化のための取組みを引き続き支援し、漁業者が主役となった水産政策の改革を着実に実行することにより、漁業者の所得向上と若者などにとって魅力ある漁業の実現を図り、全国の浜を元気にします。
  • 国際環境の変化に対応しつつ、浜の構造改革をしっかりと後押しするため、「広域浜プラン」に基づく漁船・機器の導入、施設の再編整備などや、計画的な代船建造を進め、漁業・養殖業を持続可能な収益性の高い操業体制へ転換し、水産日本の復活を目指します。
  • 収入安定対策や燃油・配合飼料対策を実行するほか、担い手対策、漁業の構造改革、水産物の流通・消費の拡大、水産加工業の振興、海外輸出の促進などにより、水産業の成長産業化を実現します。
  • 漁業経営に配慮しつつ、新たな資源管理システムを構築するため、資源調査・資源管理の充実を図るとともに、資源評価機関の独立性を確保し、科学的根拠に基づいた資源管理政策を進めます。併せて漁場環境の保全などを推進し、増養殖対策を講じます。
  • 取締船の新造をはじめ漁業取締体制の強化を図り、外国漁船による違法操業を抑止するとともに、密漁対策の強化、周辺国との国際的な資源管理の強化などにより、日本周辺水域における資源の回復を図ります。
  • 「浜プラン」を進めるとともに、国境監視など多面的機能の発揮対策、離島漁業再生に向けた漁業集落の活動、特定有人国境離島地域での雇用の創出を推進し、漁港・漁村地域を活性化します。
  • 鯨類をはじめとする水産資源の持続的活用の方針を堅持し、本年7月から再開される商業捕鯨の円滑な実施を図ります。捕鯨にゆかりのある地域の捕鯨文化と関係者の生活を守り、商業捕鯨再開により、地域を元気にし、ひいては全国の活性化を図ります。

(自由民主党「令和元年政策BANK」より引用)

公明党

Ⅳ.地域経済の好循環に向けて

1.農林水産業 、観光 、文化・芸術・スポーツによる地域活性化

(1)先端技術を活用したスマート農業・林業・水産業の推進

先端技術による超省力・高品質生産を促進し、本格的な現場実装を着実に進める環境の整備に向け、研究開発支援やスマート技術の入手機会を拡大する 。中山間地域等の条件不利地域においては、スマート農業を普及し効率的な生産体制の構築を目指す。 また、森林情報の収集・造林におけるドローン等の活用、 ICT によるサプライチェーンの構築、早生樹の選抜・活用等、スマート林業を推進する 。あわせて、 ICT 等の活用により、操業・漁場環境情報等の収集、漁業・養殖技術の開発・実証・普及、水産業の自動化・省力化や商品の高付加価値化に取り組むスマート水産業を推進する。

(2)TPP11 等 関連対策の推進と農林水産業・食品の輸出額 1 兆円達成へ

TPP11、日 EU・EPA 協定の発効を踏まえ、農林水産物のマーケティング力の強化、付加価値の向上等をさらに推進するとともに、 改正された「総合的な TPP 等関連政策大綱」に基づいた地域経済の活性化、食の安全等の国内対策を 着実に推進 する 。 また、農林水産物・食品の輸出額 1 兆円を 2019 年に実現するため、国別・地域別の輸出戦略のもと、ニーズに応える 生産・輸出体制の確立、物流の高度化・効率化や輸出拠点の整備、種苗の海外流出の防止や優良な品種の持続的利用、和牛遺伝資源の不適切な海外流出の防止対応やHACCP 、グローバル GAP 等の取得などを推進する 。

(3)農業構造の改革と女性の活躍・農福連携の推進

若者に魅力ある農業の実現に向け、農地集積を加速化するための農地中間管理機構を中心とした推進体制の確立、人・農地プランの実質化による農地の集積の加速、農地の活用の円滑化、営農しながら経営を学べる仕組みの整備、新規就農者の育成・定着支援、収入保険の着実な実施に取り組む。
農地中間管理機構と連携したほ場整備事業や高付加価値化、生産コスト削減に資する農地の大区画化、汎用化等を進めるため、土地改良事業を推進する。また、農業経営体が自らの経営判断で作物を選択できるよう米政策改革の定着を図るとともに、生産者の所得向上や安定取引を実現するための生産資材改革、流通・加工の構造改革をさらに進める。
女性が輝く農業・農村の実現のため、地域の課題解決に取り組む女性農業者の育成や農業経営体の意識改革を進める。 また、障がい者の社会参画のため、農業・福祉双方の連携の発展に向けた環境の整備、専門人材の育成等を進め、農福連携の全国的な推進を図る。

(4)新たな森林管理システムに基づく林業・木材産業の成長産業化の推進

林業の成長産業化に向けて、森林の管理経営を意欲ある林業経営者や市町村等に集約する森林経営管理制度において、森林環境譲与税も活用しながら、森林の集積・集約を推進するとともに、路網整備と高性能林業機械の導入を重点的に推進する。この取り組みを後押しするため、国有林野の一定の区域において、長期・安定的に樹木を採取し、川中・川下業者と連携し公共建築物や非住宅の木造化・ CLT の促進、木質バイオマスの利用促進などの木材需要の創出を進める。 あわせて、中高層建築物等への CLT 等を含めた木材の利用拡大、事業者間の連携や大規模化を推進する。

(5)新たな資源管理システムに基づいた水産業の成長産業化を推進

水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化を両立させ、漁業者の所得向上と年齢バランスのとれた漁業就労構造を確立するため、水産政策改革を着実に推進する。漁業収入安定対策の機能強化やトレーサビリティの出発点である漁獲証明に係る法制度の整備に向けた検討を行う。

(6)農林水産業の高付加価値化を推進

中山間地域等の条件不利地域については、収益性の高い農産物の生産・販売や6次産業化、観光・教育・福祉等と連携した都市農村交流やインバウンド需要を呼び込む農泊 などの地域の特性を活かした多様な取り組みを総合的・優先的に支援する。また、鳥獣被害対策やジビエの利活用拡大に向けた狩猟者の育成などによる鳥獣捕獲の強化 や処理加工に関わる人材の育成を進める。新たな都市農地の貸借制度を活用し、都市農業の推進を図る。棚田の保全と棚田地域の振興を図るため、総合的な支援策を講じる。

(7)食品ロス削減を進め、食育・環境教育等の運動の強化

食品ロス削減推進法案や、第四次循環型社会形成推進基本計画に記載された「家庭からの食品ロス量を 2030 年までに 2000 年度比で半減する」という目標等を念頭に、 国、自治体、事業者、消費者等の様々な関係者が連携し、食品ロスの削減を推進する。
そのために、食品事業者における廃棄抑制や 食品ロス削減に取り組む自治体への支援、消費者への食育・環境教育、再利用を強化する 。あわせて、小売・流通等の事業者の食品ロス発生を抑制し生産性を向上させるため、 ICT を活用した消費者へのポイント付与等による食品ロス削減効果を測定するための実証実験を踏まえ、実用化に向けた啓発活動を支援する。また、食品ロス削減のため、フードバンク活動を行う団体による、未利用食品配布量に応じて運営費を支援する。これまでの食育政策を総括し、食品と健康に関する正しい知識の普及・啓発のために新たな食育を推進する。

(公明党「成長戦略2019―課題解決型イノベーションの創造と経済社会の持続的発展-」より引用)

立憲民主党

1 ボトムアップ経済ビジョン
  暮らしからはじまる経済成長へ

(中略)

1 家計所得を引き上げる

(中略)

〇農業者戸別所得補償により、農業者の所得を底上げします。

(立憲民主党は「立憲ビジョン2019」より引用)

国民民主党

農業を続けられる所得補償

日本の『農』と『食』を守る!

日米交渉で窮地に立たされる日本農業。
国民民主党は、安易な妥協を許さず、国民のための食料安全保障の確立を目指します。総合的な農業者戸別所得補償制度(米の場合15,000円/10a)、地産地消の推進により、自給率50%を実現します。
種子法を復活させます。
JAの准組合員規制に反対します。後継者の確保を図ります。
また、持続的な林業、水産業、畜産業を構築します。

(国民民主党「新しい答え2019」より引用)

2⃣地域主権改革・地域活性化政策

(中略)

6.「総合的な農業者戸別所得補償制度」の導入

食料自給率を50%に高め、食の安全安心を守ります。そのために、環境・GAP加算などの総合的な農業者戸別所得補償制度(米の場合15,000円/10a)を導入し、地産地消を推進します。また、田畑などへの鳥獣被害対策、都市農業支援に取り組みます。さらに、種子法を復活させます。JAの准組合員規制には反対であり、地域に根差した「農」を支える人づくりを行います。

7.ふるさとへの帰農支援

夫婦の一方が生まれ育ち、親の住んでいた故郷に帰農する場合、年最大250万円を給付する制度(「夫婦ふるさと帰農支援給付金」)を創設します。「農業次世代人材投資事業」を充実・強化し、農業後継者の就農を強化しつつ、過疎地の活性化を図ります。

8.林業のさらなる活性化・花粉症対策

国民の約3割が罹患しているスギ花粉症の対策強化を図るため、スギ人工林の伐採・利用・植え替えの促進、花粉の少ない苗木の生産拡大、花粉飛散抑制技術の開発をさらに進めます。また、国有林・民有林において、公益的機能を維持しつつ、木材の安定供給を図り、木質バイオマスや木製サッシの推進を含めた住宅などへの国産材の活用や、海外への製材輸出を促進し、ドイツのような林産業大国を目指します。

9.水産業の発展

審議不十分なまま成立した2018年の改正漁業法について、現場の声を聞き、真の水産業発展に資する観点での見直しを求めます。

10.家畜伝染病の阻止

アフリカ豚コレラなど家畜伝染病の海外からの流入を水際で徹底阻止するため、検疫探知犬の配置の充実、許可のない肉製品等の持ち込み者に対する上陸拒否など、検疫体制を強化します。

(国民民主党「新しい答え2019」より引用)

日本共産党

7、中小企業と農林水産業の振興で地域経済に希望を

(中略)

(2)安心して農林水産業にとりくめる日本を

 安倍政権のもとで農家は150・4万戸から116・4万戸に、農業従事者は177・8万人から145・1万人に、いずれも2割以上も減りました。日本農業新聞のモニター調査では、安倍政権の農政を「評価しない」という回答が約7割にのぼっています。日本共産党は、農産品の輸入自由化や規模拡大・効率化一辺倒の安倍政権と対決し、食料自給率50%(2017年38%)をめざして価格保障と所得補償を充実させるなど、農林水産業をだれもが希望をもって働ける産業に転換します。

――食料自給率の回復を国づくりの中心に位置づけ、食料生産の担い手の確保・育成に国が責任をもって取り組みます。

――国連の「家族農業の10年」を推進し、安心して再生産できる農産物の価格保障・所得補償を抜本的に強化します。

――家族農業を切りすて、農協をつぶす「農業改革」に反対し、日本の農業の97・6%を占める家族農業とその共同組織を支えます。大規模経営、農業生産法人など地域農業を支えている多様な担い手を支援します。

――公共建築への国産材利用促進や森林のもつ多面的機能を発揮させるために再造林を支援するなど、林業振興策をすすめます。

――沿岸漁業の振興に力を注ぎ、小規模漁業者と漁協等の漁業権を保障します。魚価安定対策の強化や漁業者を主体にした資源管理などで、漁業経営を支えます。クロマグロ、スルメイカ漁にかかわって沿岸漁業を破壊する動きをただします。

(日本共産党「希望と安心の日本を――参院選にあたっての日本共産党の公約」より引用)

日本維新の会

2019年6月22日時点で、2019年参院選向け公約を発表していない。

社会民主党

2019年6月22日時点で、2019年参院選向け公約を発表していない。

NHKから国民を守る党

NHKから国民を守る党の政策は、NHKに関すること以外は「直接有権者の声を聞く」というものである。

(参照:直接民主主義の実現がNHKから国民を守る党の政策です。 – YouTube

それゆえ、農林水産業政策についても、有権者の直接投票により決定するものと思われる。

オリーブの木

「オリーブの木」としては、農林水産業に関する公約を表明していない。

幸福実現党

規制緩和による自由の拡大

046 大胆な規制緩和により、国民生活への政府関与を大幅に縮小し、民間の自由を拡大します。医療や農業、雇⽤、教育や保育、都市開発など、あらゆる分野での経済活動の活性化を促します。

(中略)

農林水産業の強化

072 農林水産業を魅力ある産業とするとともに、国際競争力を高めます。
■ 農地に関する規制を大幅に緩和し、農業に株式会社が自由に参入できるようにします。■ 農地のゾーニング規制を厳格化することで無用な転用期待を排除し、農地流動化を促進します。また、恣意的な判断・運営によって、不公平な農地流通や不当な転用の原因となっている農業委員会を廃止します。尚、農業委員会が担っている必要不可欠な業務に関しては、民間にも透明性の高い新しい団体をつくって監督します。■ 生産調整(減反)廃止と大規模化の推進により農業の生産性を高め、食料安全保障を強化するとともに、国際競争力を向上させます。大規模専業農家を支援する制度を実施します。■「農福連携」による障害者雇用で、農家の高齢者による人手不足を補います。■リモートセンシングやICT、ドローンなど最新技術を活⽤し、農林⽔産業の高収益化を実現します。植物工場や養殖工場などへの最先端システムの導⼊を促進し、⽣産性を⾶躍的に向上させるとともに、新たな雇⽤の創出につなげます。■ 国産の農産物を、積極的に海外に輸出していくために、「農産物海外輸出推進法」を制定し、意欲のある民間企業を後押しします。■ 若手の農産業育成事業への積極的な投資を行い、農家の後継者不足を解消します。■ 山林の集約化によって、経営が成り立つ大規模林地を増やします。自伐型林業についても、森林保全や幅広い就労機会確保のため、その推進を図ります。災害につながる皆伐を禁止し、再造林の仕組みの構築や人材育成などを行うことにより、林業の成長産業化を図ります。■ 漁業衰退の要因である乱獲に歯止めをかけるため、漁業者や漁船ごとに漁獲可能量を定める「個別割当(IQ)方式」の導入を進めます。

073 農協改革を行います。
■ 農協法を改正し、本来、独占禁止法違反に当たる現農協の独占性を排除します。新たな農協設立の自由化を推進し、農協間で競合できる公正な環境を整えます。■ 農業協同組合としての本来の姿を取り戻すため、組合員資格を主業農家に厳格化し、生産規模、組合への貢献度に応じて発言権を応分するなど、欧米型の農協スタイル導入を検討します。■ 生協と同様に、地域・地区を超えた農協選択の自由を認めます。■ 全国農業協同組合中央会(JA 全中)の廃止を含め、中央会制度のあり方を抜本的に見直します。■ 競争環境の整備に向けて、全国農業協同組合連合会(JA 全農)の株式会社化や、信用・共済事業の分離・株式会社化を進めます。ただし、海外の穀物メジャーによる買収(乗っ取り)を防ぐために、一定の外資制限を設けます。

(幸福実現党「夢は尽きない123の政策」より引用)

労働の解放をめざす労働者党

農業保護政策に否定的な見解を示している。

(参照:マルクス主義同志会代表委員会メッセージ「コメの生産体制の維持を掲げて自由化と言えるのか――参院選挙目当ての安倍の農業保護政策」)

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