地銀の経営難が2023年に問題になる?




これから地方銀行(地銀)に就職しようと考えている学生の皆さん、地銀株に投資しようと考えている個人投資家の皆さんは、金融庁の金融仲介の改善に向けた検討会議(第10回)議事要旨及び配付資料のページをご覧頂いてから、検討をしていただきたいです

○ 従来の監督手法は、現時点のB/S又はP/Lを重視して評価をしていたが、5年程度の時間軸で見れば、明らかにP/Lが悪くなることが予想されることから、こうした監督手法は改める必要があり、特にP/L面で将来見込まれる毀損を加味して、フォワード・ルッキングに対応できる仕組みを構築して欲しい。

回りくどい言い方をしていますが、地銀は5年後に赤字になる可能性が高い、ということでしょう。

○ 行政当局から命令を出す必要があるような銀行は、P/Lの問題を抱えているわけであり、ビジネスモデル自体が持続的でない中では、事業承継先の確保は容易ではない。こうした銀行に対しては、第三者が一定期間銀行の中に入って経営構造を変え、ターン・アラウンドするような仕組みが必要であると考える。また、こうした銀行の事業承継が期待できる第一地銀の上位行についても今のビジネスモデルでは持続可能性について懸念があり、人口減少やIT技術の進化といった目まぐるしく変わる構造や環境の変化に遅れずに対応していく必要がある。

言いかえれば、第一地銀の上位行も、いずれ経営難に陥る可能性が高い、ということでしょう。

※第一地銀とは、大雑把にいえば、各都道府県で最大規模の地方銀行。地域の経済に大きな影響力を持っている。

○ B/S上のリスクが顕在化し始めている銀行については、今まで以上に早急かつ厳しい指導をしていただきたい。また、現在の好景気に支えられて、足元ではB/S、P/L上の問題がない銀行もあるが、2020年以降景気に反動が生じる可能性等も見据え、こうした銀行に対しても問題が生じていない今のうちから対応していく必要がある。

現在業績に問題がない銀行も、2020年以降に経営に問題が発生する可能性がある、ということでしょう。

金融庁の議事要旨を読むと、地銀の一番の問題は経営者にあることが分かります。

○ 「商工中金の在り方検討会」においては、本来、民間金融機関でもできる融資やサービス提供をなぜ政府系金融機関が行っているのか、これは民間金融機関が「レイジーバンク」だからではないかとの議論があった。こうした金融機関については、経営者に問題があり、将来を見ずに過去と現在しか見ておらず、金融機関自身にとっても深刻な課題を抱えている。金融機関にどのように変わってもらいたいかを具体的に考える段階に来ていると思う。

○ 日本の従来型大企業の経営者は、売上高等の「トップライン」のみを重視した経営を行ってきたが、銀行の経営者とも話をすると、P/L、B/Sの概念や、マクロ経済環境の自社への影響について、現実感がない経営陣が驚くほど多い

○ 当局として取り組むべきことは、ビジネスを作ってあげる、こうすれば収益が出る、こうすればビジネスモデルがサステナビリティーになる、といったことを提示することではなく、その一歩前の様々な課題に対応できていない経営陣に対してどう対応していくかがポイントと考えている。

○ こうした観点から、金融機関を含む企業のガバナンス強化に向けた取組みについて3点指摘するが、1点目は、取締役会において経営と執行を峻別し、きちんと議論することが重要である。取締役会の議論の時間配分は足下の執行の議題に終始しており、中長期的な経営課題の議論をしている企業はほとんどない。取締役会において、経営に関する議論もしっかりと行う必要がある。

○ 3点目は、地域銀行には、経営人材と中堅・若手行員の人材育成が特に重要であると考えている。取締役になる時には知識や心構えなど教育が必要であるが、そういった教育を行っているところは少ないのではないか。中堅・若手職員はマニュアル的な仕事は的確にこなすが、考えることが必要な仕事をできない行員が増えている。

○ 30~40代の行員と話をすると、地域金融機関の現状に危機感を感じている者が多い。経験や知識を補うために社外取締役等でサポートする必要はあると思うが、10~20年必死で生きていかなければいけない若手に思い切って経営を任せてみても良いのではないか

○ また、地域の人口減少が進む中、地域から有能な人材も流出している。地域の商工会議所や商工会に行くと、働き手が不足していると聞くが、地域企業・産業を元気にするためには、単純なワーカーではなくて、地域の外から有能な経営人材や専門人材を引き込む仕組みが必要であると考えており、REVICや日本人材機構がそういった支援機能を更に強化していく必要があると思う。

● これまでの検査・監督では、銀行の経営判断については特に指摘してこなかったが、現在の地域銀行については、経営が一番の問題であるとのご指摘があった。将来を見ても、人口減少やデジタル化の進展等が予想される中で、当局が手をこまねいて対応が遅きに失するリスクについては強く感じている。

どうして、地銀の経営者にふさわしくない人物が、経営者になってしまっているのでしょうか。その答えを、「役員級と課長止まり」言動と服装の違い | プレジデントオンラインより引用します。

【金融】銀行で偉くなるのは強烈な意見を持たない人。ビジネス感覚が二の次とは言わないが、人間関係を重視して出しゃばらない、出る杭じゃない人が偉くなっています。もっとわかりやすく言えば×(バツ)のつかないオーソドックスな人。はっきり言って友達としてつまんないやつが偉くなる(笑)。大手行ほどその傾向は強いです。

【金融】うちはもっと早い。ある頭取は20代のときに周囲から将来の頭取と言われていた。何の特徴もない人だが、バランス感覚は抜群だった。逆に絶対に偉くなれないのはいわゆるKY。空気を読めない人は絶対に無理です。個性派の人でも専門能力があれば課長までは昇進する可能性があるが、そこから先昇進するのが難しい。

経営者に出世する人間は、無難な人物です。

しかし、今の地方銀行の経営者に求められているのは、変革をすることです。

はたして、無難な人物に変革をすることができるのでしょうか。

外部から人材を登用するにしても、優秀な人物は斜陽産業に転職しようと考えるでしょうか。

地銀に就職しようと考えている学生の皆さんは、地銀の未来が厳しいということを認識してから、就職先を考えるべきです。

地銀株に長期投資しようと考えている個人投資家の皆様は、地銀の未来が厳しいということを認識してから、地銀株の購入をすべきです。

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